ごあいさつ
株式会社寒茜 代表取締役の伊藤 日実子と申します。
このたびはこのページを見ていただきありがとうございます。「なんで起業?」「なんで中国のインバウンド?」と聞かれることが多いので、私のバックグラウンドなどを含めて、この会社を設立した理由をお伝えしたいと思います。
🔹会社名と会社名の由来
会社名は「かんあかね」と読みます。「寒い時期の鮮やかな夕焼け」という意味です。
北海道から関西に出てきて10年が経ちます。いまだに帰省して実家の窓から見る雪景色のなかの夕焼けが大好きです。冬の澄んだ空気の中で見える茜色の夕焼けは、一層鮮やかで美しく、日本の四季が織りなす感動を旅行者に届けたい という想いを込めています。
🔹会社設立の経緯と背景
高校時代
私は高校卒業まで、北海道の当別町という札幌からおよそ北に20kmほど離れた人口15000人ほどの町に住んでいました。少し話がそれますが、高校ではグローバルな思考を持つ大親友に出会い、海外に興味を持ち始めます。
村上春樹の小説『スプートニクの恋人』に影響を受けてワインの輸入業に憧れたこと、受験情報誌『螢雪時代』で神戸外大の存在を知ったことをきっかけに、英語を勉強しに行こう、と志望校を神戸市外大に。行きたかった国際関係学科はセンター試験の成績から泣く泣く断念し、浪人を避けるため消去法で選んだ中国学科に合格し、そこから中国語にのめり込むことになりました。
大学時代
大学では中国語を学び、3年間ほど中国語で演劇を行う部活に所属したり、1年間上海に語学留学に行ったりと、中国語にどっぷりな4年間(+休学して留学した1年間)を過ごしました。
そして、大学在学中、客員教授 で作家の毛丹青教授の誘いで中国向けの日本文化発信雑誌『在日本』という雑誌の取材に携わったことがキャリアの原点となり、地域の良さを効果的に発信したいという思いから主に北海道と関西のインバウンドプロモーションに関わってきました。
長くなりましたが、大学の時に出会った多くの中国の友人から中国についてのたくさんのことを学び、教えてもらったことをきっかけに、私も中国の人たちに日本のことを伝えたい、と思うようになりました。
社会人
2019年4月から社会人として主に中国向けインバウンドのツアー企画やプロモーションに携わりました。社会人生活の中でインフルエンサープロモーションや中国語のSNS公式アカウントの運営にも関わり、さまざまな手法を試してきましたが、その効果に対して疑問を感じることも多く、クライアントが求める本当の効果が何かを再考しました。特に、単なる影響力に頼るだけでは目的を達成できないことが多く、それに気づいた結果、もっと本質的で効果的なアプローチを模索したいという思いが強まり、現時点での自分の答えとしては、旅行代理店という立場で、直接的にお客さんを増やすことが重要だと考えました。
また、手前味噌ではありますが、「中国語を話せる日本人」という立場が思っていたよりも貴重な存在であることを感じています。
海外向けのプロモーション業務を進める中で、文化の異なる国々の背景を丁寧に説明し、クライアントやメディアと意見交換を行うという経験を数多く重ねてきました。この過程で、異なる文化や価値観を持つ相手とどのように調整し、相互理解を深めていくかの重要性を痛感しています。特に、異文化間での調整においては、柔軟で繊細なアプローチが求められ、常に異文化の間で揉まれ続けてきた経験は、将来の経営人材としての成長に必ず役立つスキルであると考えています。
また、中国の「上有政策、下有対策(上に政策があれば下に対策あり)」という言葉にも象徴されるように、政策や法律の盲点を突いて正当性を主張する文化的背景には、日本との大きな違いを感じることがしばしばありました。しかし、その中でも、相互理解を深めることによって、懐の深い中国人に助けられる場面が多々あり、異文化を超えた信頼関係を築くことができました。このように、一歩踏み込んだ関係を構築し業務を進めていけることが私の強みです。
観光MBA
そして2024年に京大の観光MBAに入学。観光経営を学ぶこのコースの存在を知った時、学部では中国語が専攻だったため、観光経営をより俯瞰的に学びたいと思うようになり、入学を決意しました。さまざまなバックグラウンドの同級生と切磋琢磨しながら、現在は主に避暑地としての観光地訴求について研究しています。2026年3月に卒業予定です。